日本フイルコン

今更ですが、四季報2005年秋号を読んでいます。その中で、日本フイルコンが目に留まりました。
以前のエントリで「紙」がらみの銘柄として、さらっと紹介していますが、10月8日に業績見通しを上方修正したことで、株価が上昇傾向にあります。上方修正の要因として、PDP部材の需要増があげられます。
(四季報によれば償却増をこなし営業収益増大とのこと)
もともとは製紙用の網が主軸でしたが、ここ最近は工業用、さらにPDP部材を軸とした電子部品に進出しています。
株価の動きは、2004年5月の高値2110円からの半値を超える勢いです。フィボナッチの戻り(高値×66%)も含めれば、もう一段の高値も考えられます。
(とエントリを書こうと思ったら、暴騰しているわけです(;;)
さて、「紙」を冒頭に出しましたが、これにはわけがあります。
よく、途上国にバックパッカーとしていく人向けに「トイレットペーパー持参すべし」というアドバイスがなされています。
日本(もしくは先進国)であれば、大抵のトイレにトイレットペーパーがついていますが、もともとあまり使う習慣がない地域では、どうしてもトイレットペーパーが見つからないこともたびたび。
しかし、豊かになれば欧米のライフスタイルの導入→紙の需要増につながるものと考えます。
このあたりは、踏み上げ太郎氏の次は紙の出番ですね ②よりアイデアをいただきました。特に次の記載は今後を占う上で、非常に参考になります。

紙とひとことに言ってもその中身はコート紙、ティッシュ・ペーパー、段ボールなど多様です。でも一般的に言えば消費セクターの成長とリンクして需要が伸びるという特徴があると言えるでしょう。
今、中国は既に世界で第2位の紙の消費国です。しかし、一人当たりの紙の消費量は日本の8分の1、或いは米国の10分の1に過ぎません。仮にこれが日本の半分の水準になったとしても世界の紙の消費量は激増します。


日本フイルコンのIRページを見ても、中国を大きな市場として認識しているようです。

海外市場につきましては、戦略上の重点課題といたしまして、中国に販売拠点の構築を検討しており、現地連絡事務所を開設(2005年3月)するなど、成長著しいアジア市場におけるリーディングカンパニーを目指してまいります。
また、アメリカ・ヨーロッパ等の市場に向けても、世界一高品質なワイヤーを拡販するため、アメリカの現地法人の強化など新たなる展開を進めてまいります。

特に製紙機用の網は消耗品のため、ある程度産業が確立した後に商機が訪れるのではないか、と考えています。国内においては70%強のシェアを誇る、とされるだけに今後は海外での拡販が大きなテーマになると思われます。
さて、どうなることでしょうか。

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