富士通、今度は液晶(LCD)から撤退

(2/10 リンクを足しました)
昨日、プラズマから撤退のエントリを書いたと思ったら、このニュース
NIKKEI NETより
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富士通、薄型パネル撤退・液晶子会社をシャープに売却
 富士通は液晶パネル生産子会社の株式の大半をシャープに売却する。すでにプラズマパネル事業を日立製作所に売却することも決めており、採算の悪化している薄型パネル事業から撤退する。シャープは富士通が持つ液晶パネル関連の特許を獲得し、技術の囲い込みで開発効率化やコスト削減を急ぐ。巨額の設備投資が必要な一方、価格競争が激しい薄型パネルをめぐり、知的財産の確保が電機大手の再編の行方を左右するカギになってきた。
 富士通は薄型パネルを組み込める自社製品がパソコンなどに限られており、成長を見込めないと判断。プラズマに続き液晶パネルからも撤退し、現在、主力としている情報・サービス事業に経営資源を集中する。同社が開発した「VA方式」と呼ばれる液晶の表示方式は、シャープや韓国サムスン電子などが採用している。シャープは事業買収することで、液晶の視野角を広げて画面を斜めからも見やすくする技術など富士通が持つ特許を取り込む。 (07:00)
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それで、気になる点として、
>主力としている情報・サービス事業に経営資源を集中する
があります。
去年のIR向けプレスリリース一覧を見ていると、不採算のハードウェア事業をスピンオフ(売却・子会社と統合)し、逆にFsasを完全子会社にするなど、サービス分野に注力していることがわかります。
また、2003年のアニューアルレポートを見ると、サービス部門の売上高が全体の半分近くになっています。
残りのうち、3割ほどがサービス部門と関わりのあるプラットフォーム事業(サーバやストレッジなど)が占めています。
残りの2割ほどは、ディスプレイやロジックIC、フラッシュメモリなどを担当する電子デバイス部門。
電子デバイスについては、他社と提携する製品がかなり多い印象を受けます。それだけ、富士通が力を割く余力がないか、やる気がない(w)か、といったところでしょうか。
また、市況に左右される傾向が強く、サービス部門が(比較的)安全牌となっていることからも、収益の安定性を図る上で、電子デバイス自体を切り離す選択を考えているのかもしれませんね。
アニューアルレポートの全文はこちら( 60ページ、 3.4MBもありますので、ご注意ください)
(2/10追記)
このネタ、スラッシュドットでも取り上げられていました。
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